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コンテナハウスの購入を考えている方の中には、費用を抑えるために中古のコンテナハウスを検討している方もいるでしょう。
当記事では、中古のコンテナハウスの選び方を種類別に解説します。コンテナハウスを選ぶ際の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
中古のコンテナハウスを選ぶポイントは、建築基準法を満たしているコンテナを選ぶことです。中古のコンテナハウスの中には建築基準法を満たしていないものがあり、条件を満たしていない場合、法律違反として行政処分や行政指導を受ける可能性があります。
【建築基準法違反となる建物の例】
例)コンテナを利用した貸し倉庫を、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は第一種中高層住居専用地域内に建築している。
参考:東京都整備局公式サイト
建築基準法を満たすためには、建築確認申請を行い、審査を経て確認済証の交付を受ける必要があります。コンテナハウスを購入後、役所または民間の確認検査機関で建築確認申請を行い、審査を受けます。
また、建築基準法には「JIS認定工場で溶接が行われ、JIS鋼材で造られたもの」であることなど、他にも満たすべき規格や条件があります。建築基準法を満たしていなければ、行政処分や行政指導を受ける可能性があるため補修工事が必要です。
そのため、建築基準法の条件を満たさない中古のコンテナハウスは、新品よりも費用がかかる場合があります。費用を抑えてコンテナハウスを設置したい方は、中古コンテナを選ぶ際に、建築基準法を満たしているか確認をしましょう。
中古のコンテナハウスを選ぶ際は、何を重視するのかを決めましょう。譲れない条件を書き出し、優先順位を決めておくことで、自身の目的に合ったコンテナハウスを選びやすくなります。
【重視するものの例】
コンテナハウスを設置する際は、費用や機能性、デザイン以外にも、事前に税金の金額やコンテナハウスが設置可能な土地であるかなどの調査をしておくことが望ましいです。理想のコンテナハウスの大きさに合わせて、立地や搬入経路なども確認しておきましょう。
コンテナハウスにかかる費用を抑えたい方は、改装にともなう費用を重視して選びましょう。中古コンテナハウスの場合、水回りの設置や断熱対策などの改装の度合いによって、かかる費用が異なります。
【中古コンテナハウス購入時にかかる費用の目安】
経費 | 詳細 | 金額 |
本体代 | 20フィート | 20万円前後 |
40フィート | 30万円前後 | |
輸送費 | 20フィート | 4万円~18万円前後 |
40フィート | 7万円~30万円前後 | |
工事費 | 基礎工事 | 1フィート当たり1万円
※傾斜地と平坦地によって異なる場合がある |
電気工事 | 10万円~15万円程度
※電力会社や電気工事業者によって異なる |
|
給排水設備工事 | 200万円~300万円程度
※水回りをすべて設置した場合 |
|
改装費 | 外装(塗装、断熱処理、サビ防止など) | 10万円~数十万円程度
※デザインや材質によって異なる |
内装(コンテナ内のデザイン) | 坪単価50万円~100万円程度
※デザインや材質によって異なる |
|
オプション(ドア・サッシ・エアコンなど) | 100万円~200万円程度
※設備の数や材質によって異なる |
本体代は大きさによって20~30万円前後ですが、輸送費や改装費など他の費用を合わせると数百万円程度になる可能性があります。同じ経費でも材質やデザインによって金額が異なり、土地代も入れるとさらに費用がかかると予想できます。
建築基準法の条件を満たさない中古コンテナハウスの場合は、補修工事を行うため別で費用がかかります。中古コンテナハウスを選ぶ際に費用を抑えたい方は、購入時の費用だけでなく補修工事費も考慮して選択しましょう。
なお、長期的な目線で費用を抑えたい方は、維持費も考慮しましょう。コンテナハウスの年間の維持費を知りたい方は「コンテナハウスの維持費は年間どれくらい?維持費の種類や抑える方法も解説」も参考にしてください。
中古コンテナハウスの機能性を重視したい方は、どのような外装や内装にするのかを考えておきましょう。コンテナハウスを設置する際は、用途に応じて必要な機能も変わってくるためです。
【用途別の機能の例】
用途 | 用途別機能例 | 共通する機能例 |
居住スペース | ・トイレ
・浴槽+シャワー ・キッチン ・ガレージ ・ロフト ・クローゼット |
・断熱対策
・防水工事 ・換気対策 ・サビ対策 |
事務所 | ・事務所
・応接室 ・書庫 ・トイレ ・キッチン ・吹き抜け天井 ・屋上デッキ |
|
ガレージ | ・防音対策
・シャッター ・シンク ・収納棚 ・作業スペース ・駐車スペース |
居住スペースを目的とした場合、水回りの設置にともない防水工事も必要です。コンテナハウスは、気密性が高く熱伝導率の高い資材でできているため、冬は寒く夏は暑くなります。結露もできやすいため、断熱対策や換気機能なども付けておくことが望ましいです。
ガレージにする場合は、防音対策だけでなく、掃除がしやすいように汚れを洗い流せる空間の確保が必要です。また、雨風や室温により工具が錆びないような対策もしておきましょう。
自身で内装をDIYする予定の方は、コンテナハウスの構造を把握して内装をデザインしましょう。コンテナハウスはデザインの自由度が高いことが強みですが、希望のデザインや間取りを重視しすぎて、過ごしにくい空間にならないよう注意する必要があります。
特に水回りの設計は、生活動線に合わせて配置を考えますが、コンテナハウスの構造上制約が生じる場合もあるため慎重に検討することが望ましいです。暑さ対策や水回りの配置など居心地の良さも考慮しつつ、希望のデザインを取り入れていくと良いでしょう。
内装が整っている中古のコンテナハウスを購入予定の方は、建築基準法を満たしていることを確認した上で、内装の状態をチェックしましょう。たとえば、サビによる雨漏りや壁紙の剥がれ、床材の傷み、断熱対策やシロアリ対策などがなされているかを確認します。
コンテナハウスは経年変化により劣化が進みます。新品のコンテナハウスでも定期的なメンテナンスが求められるため、購入時に劣化がひどい場合は、業者に修繕を依頼するか中古でなく新品を購入するなど当初の購入計画を見直すことも必要です。
中古コンテナハウスを購入する際は、以下に注意しましょう。
【中古コンテナハウスを購入する際に注意すること】
中古コンテナハウスは、新品のコンテナハウスの相場が90万円~200万円前後であることを考えると4分の1以下の値段で購入できるものもあります。しかし、建築基準法を満たすための補修工事を行う場合、新品の方が安く済むこともあります。
また、コンテナハウスは鋼鉄でできており、雨にさらされ続けるとサビが発生するため、3〜5年に1回程度はメンテナンスが必要です。法律で建築物として扱われるコンテナハウスは、固定資産税もかかり、購入時だけでなく維持費も考慮する必要があります。
コンテナハウスの設置を検討する際は、注意点を確認した上で購入計画を立てましょう。初期費用だけでなくランニングコストの目安も計算しておくことで、余計な出費を防ぐことができます。
なお、固定資産税の計算方法は「コンテナハウスにかかる固定資産税の評価基準と税金対策について解説」を参考にしてください。
中古のコンテナハウスを選ぶ際は、建築基準法を満たしているコンテナを選ぶのがポイントです。建築基準法を満たしていないコンテナハウスを設置した場合、法律違反となり行政処分や行政指導を受ける可能性があります。
コンテナハウスを選ぶ際はコストや機能性、デザインなど、何を重視するかを決めておきましょう。優先順位を決めておくことで、経費の目安を算出したり業者との話し合いが円滑に進みやすくなります。
中古のコンテナハウスの購入を検討している方は、あらかじめ購入費用やランニングコストなどの注意点を確認しておきましょう。