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美容室の開業を考えている方の中には、店舗を新たに新築する方もいるでしょう。その際、コンテナハウスの利用を検討している方もいるのではないでしょうか。
当記事では、コンテナハウスで美容室を始めるときにかかる費用を解説します。コンテナハウスを建てた後にかかる費用も解説するので、参考にしてください。
コンテナハウスで美容室を建てる場合、一般建築と異なり、コンテナ本体の料金や輸送代がかかります。
【コンテナハウスで美容室を建てるときの費用項目】
また、上記の費用以外にも、建築確認申請時の費用や断熱対策の費用なども必要になる場合があります。
コンテナハウスの本体は、新品か中古かで値段が異なります。新品の場合、20フィート90万円前後ですが、中古の場合は20万円前後と半額以下の費用相場になります。
【新品と中古のコンテナ本体費用の目安】
新品 | 中古 | |
本体 | 20フィート:120万円前後 40フィート:200万円前後 |
20フィート:20万円前後 40フィート:30万円前後 |
また、中古の購入予定の場合、建築基準法に適しているかを確認する必要があります。建築基準法の条件を満たしていない場合、補修工事を行う必要があるため工事費用が別途必要です。
輸送代は、コンテナハウスの大きさ、距離、台数によって金額が異なります。20フィートの場合は、4万円~18万円と40フィートの1/2程度の金額です。
【輸送費用の目安】
経費 | 詳細 | 金額 |
輸送費 | 20フィート | 4万円~18万円前後 |
40フィート | 7万円~30万円前後 |
コンテナハウスは、工場で組み立てた後トレーラーなどで運搬し、依頼者の希望の場所へ設置します。そのため、設置する場所を決める際は、トレーラーが通れる幅の搬入口があることを事前に確認しておきましょう。
改装費は大きく「外装」と「内装」の2つに分けられます。外装は、塗装・断熱処理・防サビ対策などにかかる費用で、熱が伝わりやすいコンテナハウスを利用する上で欠かせないものです。
【改装費の目安】
経費 | 詳細 | 金額 |
改装費 | 外装(塗装、断熱処理、サビ防止など) | 10万円~数十万円程度
※デザインや材質によって異なる |
内装(コンテナ内のデザイン、大型設備) | 坪単価50万円~100万円程度
※デザインや材質によって異なる 美容機器設置費用150万円~400万円 ※美容室の規模によって異なる |
|
オプション(ドア・サッシ・エアコンなど) | 100万円~200万円程度
※設備の数や材質によって異なる |
内装は、床材や壁材など、デザインやこだわりによって金額が異なります。また、スタイリングチェアやシャンプー台などの美容機器設置費用も、美容室の規模によって設置する台数などで変わりますが、150万円~400万円程度が目安です。
なお、コンテナハウスにはドアやサッシが付いていません。照明やエアコンなどのオプションを追加する予定の方は、オプション費用も含めた費用計画を立てましょう。
工事費は「基礎工事」「電気工事」「給排水設備工事」の3つに分けられます。
【工事費内訳】
経費 | 詳細 | 金額 |
工事費 | 基礎工事 | 1フィート当たり1万円
※傾斜地と平坦地によって異なる場合がある |
電気工事 | 10万円~15万円程度
※電力会社や電気工事業者によって異なる |
|
給排水設備工事 | 200万円~300万円程度
※水回りをすべて設置した場合 |
基礎工事は、地面とコンテナハウスを繋いで土台を整える工事で、平坦地と傾斜地で費用が異なる場合があります。電気工事は、電力会社や電気工事業者によって金額が異なります。
給排水設備工事は、水回りをすべて設置した場合は200万円~300万円程度が費用の目安です。ただし、水源までの距離によっては、さらに数十万円~数百万円ほどかかる場合もあります。
コンテナハウスを設置する場所を決める際は、専門業者の意見も聞いておくことが望ましいです。
コンテナハウスで美容室を建てる際は、維持費も考慮して予算計画を立てましょう。
【コンテナハウスで美容室を建てたあとにかかる維持費】
・税金
・土地に関する費用
・メンテナンス費用
・パーマ液やカラー剤などの消耗品費
・水道光熱費・通信費
・火災保険料
維持費には、消耗品費や水道光熱費だけでなく、コンテナハウ スのメンテナンス費用や税金も考慮する必要があります。
コンテナハウスを設置する際は、一般住宅と同様に固定資産税がかかります。建築基準法により建築物の扱いとなり、納付義務が発生するためです。
また、コンテナハウスを設置する地域によっては、都市計画税の納付が求められます。都市計画税の対象となるのは、都市計画法によって定められた市街化区域内にある土地および家屋です。
市街化区域かどうか調べる際は、該当する市町村の公式サイトで都市計画図を確認、もしくは都市計画課へ問い合わせましょう。固定資産税の評価基準や税金対策について知りたい方は「コンテナハウスにかかる固定資産税の評価基準と税金対策について解説」を参考にしてください。
コンテナハウスで美容室を建てる際の土地がまだない場合は、借りるか購入する必要があります。金額は、立地や面積などで変わるため、コンテナハウスの大きさに合わせた土地の中から比較する必要があります。
20フィートのコンテナを置く場合、コンテナの大きさである約14㎡(4.29坪)よりも広い面積の土地が必要になります。40フィートのコンテナハウスの場合は、約28㎡(8.9坪)より広く、設置する際に余裕のある面積の土地が必要です。
土地を借りる際は毎月地代の支払いが発生するため、維持費を計算した上で借りるか購入するかの検討をしましょう。なお、コンテナハウスを設置する場所は、自治体によって規制される場所もあるため、あらかじめ設置場所の調査が必要です。
コンテナハウスは定期的なメンテナンスをすることで、長期的な利用が可能です。
【コンテナハウスに必要なメンテナンスと費用】
維持費 | 種類 | 金額の目安 |
メンテナンス | 防サビ対策 | 20万円~50万円程度 |
雨漏り対策 | 40万円~200万円程度/回 | |
シロアリ対策 | 6,000円程度/坪 |
一般的にコンテナハウスの耐用年数は34年とされています。しかし、熱伝導率の高いコンテナハウスは結露しやすいため、防サビ対策や雨漏り対策などが必須となります。
他にも外壁の塗り直しなど、定期的にメンテナンスが発生しますが、たとえば防サビは3~5年に一度おこなうなど、毎年必要なものではありません。
パーマ液やカラー剤、リネン類などの消耗品費も必要です。
【美容室開業時に必要な消耗品】
シャンプーやトリートメントなど、美容室のメニューやコンセプトによってメーカーや仕入れ量なども異なります。仕入れた材料費は、売上高に対して15%前後に抑えるのが理想とされています。
水道光熱費や通信費などの固定費は、少しでも安く抑えることで毎月の負担を減らすことができます。美容室の規模や使い方によって金額は前後しますが、水道光熱費は2万~5万円が目安です。
【美容室の運営にかかる水道光熱費の費用目安】
維持費 | 金額の目安 |
水道光熱費 | 2万円~5万円程度/月
※美容室の規模や電力会社によって異なる |
通信費 | 7,000円程度/月
※通信会社や契約プランによって異なる |
「節水できるシャワーヘッドの活用」や「安い電力会社の選択」、「電気やガスのセットプランの活用」など、工夫をしながら固定費の削減につなげましょう。
美容室を開業する際は、施術中のお客様とのトラブルや事故、スタッフの怪我や自然災害などに備え、保険への加入も検討しておきましょう。
【保険料の費用目安】
維持費 | 金額の目安 |
賠償責任保険 | 数千円~数万円/年 |
店舗休業保険 | 数万円~数十万円/年 |
火災保険 | 8,000円〜1万円/年 |
※プランや保険会社、美容室の規模によって金額は異なる |
賠償責任保険は、お客様や第三者に損害を与えてしまった時の保険です。施術ミスによる怪我や服の汚れ、お店の段差による転倒や荷物の紛失などが当てはまります。
店舗休業保険は、自然災害や突発的な事故で店舗が営業できなくなった時の収入減少を補償する保険です。火災や盗難時も補償されます。
自然災害や盗難に使える保険には、火災保険もあります。コンテナハウスを設置する際、火災保険の加入は必須ではありませんが、コンテナハウスを購入する際に火災保険への加入を求められる場合があります。
保険の種類や補償内容は、保険会社によって組み合わせが多様です。自身の美容室の規模や予算に見合った保険を選ぶためにも、保険の補償範囲をしっかり確認しましょう。
コンテナハウスで美容室を建てる際、一般建築とは異なりコンテナ本体の料金や輸送代、建築確認申請費用や断熱対策などコンテナハウスならではの費用がかかります。
また、美容室を建てた後の維持費も考慮する必要があります。たとえば、コンテナハウスを長期利用する場合はメンテナンス費用が必要になるため、数年に1度、外壁や屋根などに数十万円の費用がかかることがあります。
コンテナハウスで美容室を建てる際は、初期費用だけでなく、運営後の維持費も考慮して予算計画を立てておきましょう。